一言で言えば、未読・既読を判別してメールの受信ができるようになるというこの機能は、複数PCや、OSのデュアルブート環境を構築していらっしゃるユーザーには便利な機能だと思います。
そもそも、Gmailに以前から用意されていたPOP3プロトコルによるメール受信は、あるメールクライアントで受信済みのメールは他のメールでは既読として受信できず、別環境で受信した場合内容が分散されてしまうという面を持っています。
今回のIMAP機能の実装により、たとえばデスクトップPCでGmailを受信して、後に外出先でノートPCでGmailを読んでも同じ内容が受信できるようになるということです。
その他にも、Ubuntu+Windowsなどというデュアルブート環境でメール受信する際も、双方で同じメールを受信できるというメリットがあります。
ただし、オフラインの場合は未読メールを読むことができないという点に注意が必要です。
GmailのIMAP機能を利用するには、まず最初にGmailにアクセスして多少の設定が必要です。
<Gmail側の設定>
1.この機能は順次サポートということなので、あなたのアカウントがIMAP対応になっているかどうかの確認を最初に行います。サポートされているかどうかを判断するには、Gmailにアクセスし、設定→全般→言語と進み、”Gmail 表示言語:”をEnglish(US)に変更して、最下部の”変更を保存”ボタンをクリックし、表示されたポップアップで”変更”ボタンをクリックします。
2.英語版になったら、同じくアカウント横の”Settings ”をクリックし、Settings画面を表示します。
設定タブの中に”Forwarding and POP/IMAP”とあればあなたのアカウントでIMAP機能が利用できます。(まだ対応されていない場合は”Forwarding and POP”と表示されています。)
3.対応していたら”Forwarding and POP/IMAP”をクリックしてみましょう。
3つある項目の内、最下部の”IMAP Access:”内で1. Status: IMAP is enabledの「○Enable IMAP」にチェックを入れればGmail側の準備完了です。(初期ですでにEnableになっているかもしれません。また、機能を止めたい場合は”Disable IMAP”のほうにチェックを入れます。)
次にメールクライアント側の設定を行います。
Googleでは、ヘルプに以下のメールクライアントに対応と書いていますが、今回は自分が使用しているMozilla Thunderbird(2.0.0.6)を使って進めていきたいと思います。
■設定の解説がある対応メールクライアント
Outlook Express (Windows)
Outlook 2003 (Windows)
Outlook 2007 (Windows)
Apple Mail
Windows Mail
Thunderbird 2.0
その他のメールクライアントおよびiPhoneなどのモバイル機器
<Thunderbirdのアカウント設定>
1.Thunderbirdの”ツール”→アカウント設定→”アカウントを追加”をクリックし、アカウントウィザードを起動する。
2.ウィザードの最初の画面で”メールアカウント”にチェックを入れ、”次へ”をクリック。
3.名前、Gmailアドレスを入力して”次へ”をクリック。
4.メール受信サーバー部分で”IMAP”にチェックを入れ、メール受信サーバーに「imap.gmail.com」と入力、送信サーバーにはsmtp.gmail.comと入力して”次へ”をクリック。
*(すでに複数のアカウントを設定している場合、ここではデフォルトの送信サーバーがすでに選択されており、送信サーバー入力欄が表示されません、その場合はアカウント設定が完了後変更します。)
5.受信サーバーのユーザー名、送信サーバーのユーザー名欄にそれぞれ****@gmail.comと入力して”次へ”。
6.このアカウントにわかりやすい名前を付けて”次へ”をクリックすると”設定完了”画面が表示されます、内容に間違いがなければ完了ボタンをクリックしてウィザードを閉じてください。
7.次に左側のアカウント一覧から、今追加したアカウント名以下の”サーバ設定”をクリックし、以下のように設定してください。
■最上部の”ポート”数値を”993”に変更。
■セキュリティ設定部分の”SSLを使用する”にチェックを入れる。
■サーバ設定部分の”新着メッセージがないか起動時に確認する”と、”新着メッセージがないか○分ごとに確認する”にチェックを入れる(○分は任意で)
8.次に、左側のアカウント一覧最下部にある送信(SMTP)サーバをクリックし、手順4で指定したsmtp.gmail.comを選択後、”編集”をクリックし、以下の内容に設定します。
■ポート番号=587
■”ユーザー名とパスワードを使用する”のチェックを入れる。(ユーザー名はGmailアドレス)
■保護された接続を使用する=TLS
OK→OKボタンを押して送信サーバー設定を閉じれば設定は完了です。
これで無事IMAP用アカウントが作成されました。
最初は受信トレイしかありませんが、早速受信してみましょう。
初回はパスワード入力ダイアログが表示されるはずですので、Gmailのパスワードを入力してOKをクリックします。
(記憶しておけば次回以降はパスワード入力不要です。)
巨大な容量にまかせて多数のメールがあるためか、最初は恐ろしい量のメールを受信することになります。
また、受信開始後にはPOP受信には無いGmail側で作成したフォルダが次々に追加されていきます。
[Gmail]というフォルダが、全てのメッセージや送信済み、スパムメールなどのメニューとなっています。
クライアント側のIMAPアカウントで作業をした場合は、Gmail側も変化します。
たとえばアカウント以下にフォルダを作るとGmail側には同名の”ラベル”が作成されるなどのようにGmailに反映されます、慣れるまでには若干の時間が必要かもしれませんが覚えておいたほうがいいでしょう。
細かいアクションの同期についてはこちらのページを参考にしてください。
上記のように、複数の環境でメッセージを管理しなければならない方には素晴らしい機能だと思いますが、セッティングのややこしさや、設定後のメールアクションの面などでの慣れが必要、オンラインでないと役に立たない・・というデメリットもありますので、自分の環境に応じてうまく使ってください。
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